脱出出来ない
何がどうしてこうなっちゃったんだろうと考える。考えるというか、知って憐憫の淵に居たい。だから私は仕方がないんだとか、憐れまれて赦されたい。
お風呂は入れるようにはなった。
身体は醜いままだ。昔の私を知っている人(とは言ってもサービス業の人に月に一度くらいしか会ってないけれど)からは、当たらず障らず、でも昔とは待遇が全く違う。
醜くなると、大切にもされなくなるんだなと思った。
テキストのやりとりだけの人なら、私を大切にしてくれるだろうか。
私が自分を大切に出来ずに、食べることで得るドーパミンの快感だけを頼りに生きているのだから、大切にされなくて当たり前なんだろうか。
この状態をどう脱すればいいのか、調べてみてもネットには出てこない。人との繋がりを断ちがちで、ゴミ部屋で、云々は出てくるけど、じゃあどうすればいいのか、なんてどこにも出てこない。状態や、至った経緯を読みかけては胸がえぐられそうになって、そのページを閉じる。
だからはてさてこう抱えた劣等感を、どうすればいいのかわからない。醜い私は人前に出たくない。今を受け入れて、外を歩くなんて出来ないし、誰かとまた会いたくもない。
知り合いに会って呆れられたくないし、打つ手なしと判断されたくもない。
誰とも話さないでいる。子供とだけ話している。あの子がいなければ、消えたいと思う。でもこの巨体を殺すのは大変過ぎて、私には出来ない。あの子の眼に映る私だけが、私の生きる理由だ。
愛する人は去った。
父や母はまだ生きているけれど、心は通わない。
父と母はアスペルガーなのだと思う。そう考えれば納得が行く。
私を性愛的に愛する人は居ない。居たと思ったのは幻だった。捨てられてからもう数年経った。
それからは好きになる人は居ない。寝た人はいるけど、誰も愛せなかったし、愛されなかった。
こんなものなんだろう。人生の出来事はもうたくさん起きたから、もうあまり凄いのには出会わないだろう。災害に遭ったらまた大変になるんだろうな。日本の何処に居たって安全な場所はないんだろうから。
早く抜け出したいのだけれど、抜け出せない。毎日抜け出そうとするけれど出来ない。またお腹いっぱい食べて苦しくなってる。
ここから出たい。つらい。